<反地球シリーズ> ゴルの虜囚 ジョン・ノーマン 7. 他者と供に、北へ連れて行かれる(6) ターゴはコ=ロ=バから40人の娘、5台の荷車、10頭のボスクと多くの品々を持って旅立ちました。 そのとき部下の男は20人以上に達していました。コ=ロ=バから二日、 ローラに向かう北の原野を渡っていると、ゴルで畏怖されている戦士の一人である恐ろしいトレヴェのラスクの配下にある、100人を超える無法者のタルン戦士が飛び、空が暗くなりました。 幸運なことにターゴはタルン戦士に襲撃される前に、 広大なカ=ラ=ナの茂みの端へキャラバンを導くことができました。 わたしは草原を一人でさまよっていたとき、そのような茂みをいくつか見たことがありす。 ターゴは巧妙に部下を分割しました。 出来るだけ金や物を押さえるように配置される者。 娘を放して茂みの中に追い立てるように指示される者。...
2009年8月22日土曜日
2009年8月12日水曜日
ゴルの虜囚 69【CAPTIVE OF GOR】
<反地球シリーズ> ゴルの虜囚 ジョン・ノーマン 7. 他者と供に、北へ連れて行かれる(5) ターゴも衛兵の何人かも、ラナに時々飴や果物の砂糖漬けを与えました。 わたしの展示用の鎖の位置は、最初は4番目でした。 決まったひざまずき方を教えられ、品定めされるときには、顔を上げて微笑み、決まったフレーズを口にしました。ターゴと衛兵は、わたしに何度も練習させました。 後にそれは「買ってください、ご主人様」という意味だと知りました。 展示されている娘たちの左の足首には、輪がはめら、これが足首をつないでいます。 錠のかけられた大きな輪から突き出した、小さな輪です。この小さいほうの輪は、鎖の特定の輪にとめることができ、それゆえ娘に一定の間隔をあけさせたり、全体として鎖を囲むことができ、それゆえ鎖が娘の足首を傷つけたり、火傷させることなく自由に鎖を這わせることができます。 ...
2009年8月9日日曜日
ゴルの虜囚 68 【CAPTIVE OF GOR】
→ 読む前の注意 → 目次 <反地球シリーズ> ゴルの虜囚 ジョン・ノーマン 7. 他者と供に、北へ連れて行かれる(4) わたしを獲得する前、ターゴはコ=ロ=バからローラに北上していました。実際に、さまざまな都市で娘を売り買いしながら、アル付近からはるばる来ていました。ターゴはインジ、ユート、わたしの大嫌いなラナをコ=ロ=バで購入しました。ラナはわたしたちのリーダーで、わたしたちは彼女を恐れていました。男には服従し、愛想が良く従順ですが、わたしたちには横柄でした。わたしたちはラナが言ったことをして、さもなくばぶたれました。言われているとおり、ご主人様は奴隷のつまらない口げんかにはあまり干渉しません。もちろんわたしたちに傷をつけたり、怪我をさせたり、価値を下げたら、ラナはひどくぶたれるでしょう。でもそれ以上に、思うさまわたしたちに威張りちらし、ぶつかもしれません。わたしたちは彼女を憎み、うらやんでもいました。彼女は一番美人なだけではなく、陥落する前はアルの立派な奴隷屋敷だったセルヌス屋敷で訓練されていました。さらに重要なことは、キュルリアンの競売にも出されたことがあります。ラナはいつも展示用の鎖の最後に繋がれました。一番魅力的な商品は最後にちらりと見せるのです。わたしたちは彼女が売られることを望んでいましたが、ターゴは極めて高い値がつくのを待っていました。彼女が上層階級の出ではなくても、ターゴはいくらでも受け取ることができるでしょう。ラナはユートのように革職人でしたが、わたしたちを奴隷とみなしていました。...
2009年8月8日土曜日
ゴルの虜囚 67 【CAPTIVE OF GOR】
→ 読む前の注意 → 目次 <反地球シリーズ> ゴルの虜囚 ジョン・ノーマン 7. 他者と供に、北へ連れて行かれる(3) ターゴには残念ですが、村の娘は高い身分ではありません。高い価値がない代わりに、高い身分の自由市民よりずっと簡単に手に入ります。わたしがターゴに捕らえられたとき、鎖に繋がれた高い身分の娘は背の高い娘のインジ一人だけで、書記階級でした。隣で引き具を付けられたユートは革職人でした。もちろん、ある意味で奴隷には身分は無いのですけれど。隷属すると、身分も名前さえも奪われます。奴隷はあらゆる点で動物のごとくにご主人様のものです。ご主人様は思い通りに奴隷を呼び、彼を楽しませることをするかもしれません。ターゴの村娘の一人では見込みがなさそうですが、訓練してアルに連れて行けば、金貨10~15枚、もしかしたら金貨20枚にさえなるかもしれません。彼の投資は優れた面もあるものの、リスクがなくもありませんでした。伝統的に高値で取引されるアルの市場に娘を運搬するのは、いつも易しいわけではないのです。奴隷商人が捕虜を逃すことはあまりないので、娘が逃げるということではなく、むしろ奪われるからです。女の奴隷は戦利品なのです。...
2009年8月7日金曜日
ゴルの虜囚 66 【CAPTIVE OF GOR】
→ 読む前の注意 → 目次 <反地球シリーズ> ゴルの虜囚 ジョン・ノーマン 7. 他者と供に、北へ連れて行かれる(1) ローラで一般的に見つけられる商品の性質を考慮すれば、主に粗製品ですから、ターゴがローラに向かったのを不思議に思うかもしれません。でも不思議でも何でもありません。春でしたし、春は奴隷あさりには重要な季節です。それに、前の秋にサルダル山脈の近くのセ・カラの祭の市で、襲撃者スキャーンのホーコンとローリウス北部や沿岸の村、トルヴァルズランド端の上部からまで連れてきた100人の美女の契約をしていました。この商品を取りに行くため、ターゴは危険を冒してローラへ行くつもりでした。その祭の市で既にホーコンに金貨50枚分の手付金を既に払っていました。委託品が引き渡されたら残額の金貨150枚が支払われることになっていました。金貨2枚はローラで引き渡される生娘一人には高額ですが、大きな市場に安全に運べたら、訓練されていなくても多分5枚以上で売れます。それにローラで金貨2枚だけ提供すれば、ホーコンの捕獲した極上の選り抜きだとターゴは確信していました。この他に、最近都市が陥落していないし、アルのセルヌス屋敷が滅びたから、この春の相場は高くなるだろうと、ターゴは思い巡らせていました。さらに、南東のアルに連れて行く前に、多分コ=ロ=バの奴隷部屋でいくつか訓練を受けさせるつもりでいました。...
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