→ 目次
<反地球シリーズ>
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
ゴルの虜囚
ジョン・ノーマン
3. 絹の紐(16)
シャワールームに入り、そのうちに歌っていました。
髪にタオルを巻いて乾かすと、疲れていたけれど生き返り、とてもハッピーな気持ちでお風呂からあがりました。
ベッドのシーツを折り返しました。
わたしは無事よ。
シャワーの支度をしたときに、ハンドバッグに滑り込ませた腕時計を出して見ました。
4時45分。
腕時計をハンドバッグに戻し、照明の小さな鎖を引こうとして手を伸ばしました。
その時見えたのです。部屋の向こうの鏡が。鏡の足下に、キャップが開いたわたしの口紅が転がっていました。シャワーを浴びている間にハンドバッグから取り出されたのです。鏡の表面には口紅で書かれた、またあのしるし。同じしるし。流れるようで優美な、わたしの太ももについているしるし。
電話を掴むと、通じていません。
*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:**・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*・゜゚・*:.:*
訳者の言い訳と解説
シーツを折り返すところは、ベッドに敷くのと、
上にかけるの2枚組で使うので、上のをめくったってことです。
0 コメント:
コメントを投稿